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MASH A&R Vol.5、7月度MONTHLY ARTIST公開中!

MASH A&R Vol.5、7月度MONTHLY ARTISTが公開されています。 今月は「GRASAM ANIMAL」「ザ・モアイズユー」「柳瀬 蓉」「ラヴミーズ」の4組。 詳しくはMONTHLYチェックしてください!

MASH FIGHT! 夏のセミファイナル2016 結果発表 ファイナルへのシード権獲得はスノーマン、YAJICO GIRLの2組!

8月3日@大阪・心斎橋Music Club JANUS

 会場には若い音楽ファンが今か今かと目を輝かせていたり、メンバーの親御さんと思われるやや年輩のご夫婦が少し緊張した面持ちでステージを見つめていたりと、みんなそれぞれの想いを胸に開演を待っている。お馴染みとなったMC・飯室大吾が登場し、プロジェクトの趣旨やオーディションバンドの説明があり、ついにオーディションライヴは幕を開けた。

 トップバッターとして呼び込まれたのは大阪在住のロックバンド「アルコサイト」。大阪在住の3人組バンドだ(ライヴはサポートギタリストを迎えた4人編成)。

オーディションライヴの初っ端ということもあり独特の緊張感が漂うフロアを疾走感とキレのあるメロディで一気に切り裂いていく。自称「大阪歌モノロックの革命児」というだけあり、幅広い表現力を持った北林(Vo&G)のヴォーカルが会場をゆっくりとだが確実に侵食していく。ハンドクラップやシンガロングをお客さんと交えてグングン距離を詰めていく様は「お客さんと一緒にライヴを作る」ということを誰よりも強く胸に持っていることがうかがえる。間奏で曲を止め「みんな、最初やから緊張してるんやろ?俺もやねん」と屈託のない笑顔で投げかけた時には、フロアから上がる拳の数は最初とは比べものにならないものとなっていた。

アルコサイト.jpg(アルコサイト / 写真:渡邊一生)

 次に呼び込まれたのは京都を中心に活動している女性ふたり組バンド「ひなたになった」。

この日はサポートドラマーの男性を迎えてのアクトとなった。

「まっすぐなオーディションにまっすぐに受かりたいと思って来ました」と冒頭に語った通り、まっすぐにそして丁寧に一音、一音をフロアへ届けていく。民族歌謡のような独特のグルーヴに乗せたねっこ(Vo&G)の歌声はフロアの空気を自分達の色にすぐに染め上げていく。その特徴的な歌声は芯があり非常に力強いのだが、聴き手の心のドアをそっと開け、手を引いてひなたへ連れて行くような優しさをも内包している。グッと拳を握りしめ、喰い入るようにステージを見つめるフロアとそれに必死に応えるバンドの演奏は、先ほどの「アルコサイト」のステージとはまた別の一体感を生んでいた。

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(ひなたになった / 写真:渡邊一生)

 3組目に登場したのは「Gue」。

「ひなたになった」と同じく、京都を中心に活動している4人組だ。

特別派手なステージングをしたりMCで多くを語るわけではないが、緩急をつけたグルーヴに起伏のあるメロディはさながらロードムービーを見ているかのように、曲のストーリーが鮮明に浮かんでくる。歌い出しの1音からバンドの持つ青春や思春期の甘酸っぱさを想起させる世界観が会場中に広がり、谷(Vo&G)のセンチメンタルでエモーショナルな歌声が伸びやかに響いた。確かな演奏力に基づいたバンドのストロングポイントを終始見せつけ、メンバー全員がバンド、そしてロックと真摯に向き合っている意識の高さがビシビシと伝わってくるアクトだった。


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(Gue / 写真:渡邊一生)

 オーディションを締めくくる最後のバンドは、奈良県出身の4人組「スノーマン」。のっけから炸裂するポップかつパワフルなサウンドが、今まで出演したバンドとは一味違った自分達の世界観を持っていることを会場に知らしめる。幹葉(Vo)のキュートなルックスとハスキー時々ガーリーな歌声、そしてその歌声を支え、さらにエネルギーと情緒を肉づけしていく楽器陣の高い演奏力。幹葉の歌声に負けない力強いリフが盛り込まれたかと思えば、ダンサブルな4つ打ちが刻まれたりと変幻自在な演奏とパフォーマンスでオーディエンスを楽しませた。"ちょっと待って"ではJ-POPアイドルばりのコールアンドレスポンスを披露し、会場には笑顔とフレッシュな一体感が生まれた。メンバーがはちきれんばかりの笑顔を見せながら、それぞれが幹葉に合わせて歌を口ずさむ姿がとても印象的で、彼らの明るい人柄がにじみ出ていた。

スノーマン.jpg

(スノーマン / 写真:渡邊一生)

オーディションバンド4組の熱い演奏が終わり、投票タイムへ。投票用紙を持った会場のお客さんによる投票、そして審査員による協議が行われる。

 結果を待つ間、ステージには1組目のゲストバンド・パノラマパナマタウンが登場。

 2015年の優勝は記憶に新しいが、彼らの音楽への純粋な姿勢はさらに純度を増してセミファイナルの地へ帰ってきた。スロウなグルーヴに乗って挑発的な言葉を放っていく"パノラマパナマタウンのテーマ"から、性急なビートで一気に"ロールプレイング"へと雪崩込む。ガレージロックファンク、ヒップホップを好き放題に食い散らかしたかと思えば、それらを平然と消化し昇華していくタフなサウンドで会場を完全に掌握。9月にリリースする『PROPOSE』から"シェルター"も披露した。サイケデリックでクールなダンスチューンにオーディエンスもみんな自由なリズムで踊っていく。「1年前の僕達はMASH FIGHT!に優勝することしか考えていなかった」、「優勝した今、僕らは満足しているかというと全然満足していなくて、優勝した先が見えるようになった」と、どこまでも貪欲でギラついた姿勢をMCで語った。青い炎と赤い炎が煩雑に入り混じりながら、それを涼しい顔してパノラマ流に飼い慣らしたクールなアクトで先輩バンドとしての意地を見せつけた。


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(パノラマパナマタウン / 写真:渡邊一生)

ゲストアクト2組目、そしてこのイベントのラストを飾るのはLAMP IN TERREN。

 MASH FIGHT!2代目のグランプリを勝ち取り、フェスやイベントへの出演も多く、着実に功績を上げ続けている。「(バンドの出演が)最後なので、みんなと一緒の気持ちでお礼を言わせてください!」と、貫禄と懐の広さを見せた。エモーショナルなギターとだんだんと熱を帯びていく松本大(Vo&G)のヴォーカルがLAMP IN TERRENの持つ優しく壮大な世界観を構築し、オーディションの緊張感をかき消し、そして一気に会場を引き込んだ。LAMP IN TERRENが挑戦者としてMASH FIGHT!に登場した時からすでにオーラや世界観は片鱗を見せていたが、当初から変わらないメッセンジャーとしての強度と想いをグンと伸ばし頼もしくなって彼らは帰ってきた。説得力のある松本の歌に共鳴するように鳴らされるサウンドは一音一音がしっかりと、そして真剣に、オーディエンスの胸に手渡しで届けられる。10月には結成10周年を迎え、11月には11都市11公演ツアーが決定している彼らが紡ぐ新しい物語が一体どんなものになるのか、これからの活躍も楽しみな凱旋ライヴとなった。

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(LAMP IN TERREN / 写真:渡邊一生)

ゲストアクトは終了し、いよいよ結果発表の時間となった。

12月、ファイナルに進出するのはスノーマン!

「ヴォーカルの存在感と、それを楽器陣が支えるというエネルギーと熱さに感動した、と選考の決め手が審査員から送られた。東京で選ばれるバンドとともに、12月のファイナル出場バンドが決定する。

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8月10日(水)@新代田FEVER

 大阪の熱戦から1週間が経ち、東京公演がスタートした。新代田LIVE HOUSE FEVERには感度の高い音楽ファンが多く押し寄せ、オーディションバンドのフレッシュな音とステージングを楽しみにしていた。

 MC・藤田琢己が登場し、昨年と同様にこのプロジェクトの趣旨を説明しオーディションバンドを呼び込んだ。

 1バンド目は「the phenomenons」。自称「ピアノオルタナティヴロックバンド」の4人組だ。

 感傷的かつエモーショナルに歌い上げるヴォーカル、変拍子の多い楽曲をガチッと合わせるリズム隊。そんなピンと張り詰めた緊張感のある音像を自由に駆け巡る鍵盤の旋律にとても心を打たれる。全編にわたりMCはなく、ストイックに楽曲の持つ力と高い演奏力でフロアとの距離を詰めていく。そんな彼らのまっすぐな音楽への想いに徐々にオーディエンスも反応を示し、ラストの"ピアノDLY"では身体を右に左に揺らすオーディエンスが増え、そこには確かな一体感が生まれていた。

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  (the phenomenons / 写真:浜野カズシ) 

 続く2組目は「HOLY COUNTRY PEOPLE」。

 高校時代の同級生同士で結成された全員19歳の非常にフレッシュなバンドだ。伊藤(Vo&G)の「盛り上がって行きましょう!」という元気のいいシャウトで会場の雰囲気をスパッと自分達のものに変え、ポップでキャッチーなメロディでザクザク聴き手の心に切り込んでいく。1曲終わる度にフロアの温度が上昇していくのは、オーディションライヴという独特の緊張感やプレッシャーに彼らが飲まれていない証拠だろう。自然体のMCでお客さんをクスッとさせたり、ハンドクラップを煽り、一緒に盛り上がりたいというひたむきな気持ちを伝えていく様は心を揺さぶられたオーディエンスは多かったのではないか。

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  (HOLY COUNTRY PEOPLE / 写真:浜野カズシ)

3組目は「YAJICO GIRL」。大阪を中心に活動している5人組バンドながら今回東京セミファイナルに出演した彼らは、緊張やHOLY COUNTRY PEOPLEの余韻を振り切るようにメンバー全員がウォーミングアップやストレッチのようなモーションを見せ、そのままさらりと"いえろう"へ流れこんだ。19、20歳とは思えない歌詞の世界観、そして四方(Vo)の歌の存在感が会場を圧倒した。榎本(G)、吉見(G)の軽やかで清涼感のあるギターリフとは裏腹に、血管浮きまくりの熱情的なヴォーカルがガシガシとフロアを煽っていく。独特なメロディセンスと、どこか懐かしさを感じさせる歌声がとても心地よく、会場に陽気なヴァイヴスを吹き込んでいった。

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 (YAJICO GIRL / 写真:浜野カズシ)

セミファイナル最後のバンドは「Stella Cat」。

大阪出身のバンドながら、今回東京での出演を決めた4ピースバンドだ。

「たった2、3曲で僕らの曲が評価されてしまうのは酷な話ですが、仕方ありません。今日一番カッコいい自分達を見せます」と静かに言い放ち、彼らの15分間がスタート。YAJICO GIRLの陽気な余韻が残る会場を、硬質で衝動的なサウンドで自分達の世界へ一気に引き込んだ。彼らの持つ神秘性、浅野(Vo&G)の歌声は楽曲の色によって性質が大きく変わり、優しさと強さが同居した唯一無二の存在感を遺憾なく発揮した。最後の曲"センチメンタルボイジャー"では今まで前をジッと見据えて歌っていた浅野も感情のままステージを動きまわり、クールな中にも音楽やバンドに懸ける強い情熱を覗かせた。

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  (Stella Cat / 写真:浜野カズシ)

Stella Catが終わると、いよいよ投票。

オーディエンスによる投票タイムを挟み、大阪編と同じくゲストバンドのパノラマパナマタウンが登場する。

 2015年、この新代田の地でファイナルへの切符を勝ち取った彼らには特別な感情があったことだろう。「俺ら関西のバンドなのに関東のセミファイナルで勝って変な感じがしたけど、今はいろんなところから来たバンドがどこでも勝っていって欲しいと思う」と昨年の自分達を思い出し、オーディションバンドへの熱いメッセージを語った。大阪のパワフルで攻撃的な演奏も迫力があったが、東京では緩急のついた演奏やパフォーマンスでクレバーな側面をちらつかせ、今までとは一味違った新しい魅力を感じさせた。"世界最後になる歌は"でお馴染みとなったフロアでのパフォーマンスも、「これがロックバンドです!」と言い放つ岩渕(Vo&G)の不敵な表情に、会場がワァッと一気に沸き立つ。演奏もステージングも真っ向勝負の男らしいアクトを堂々と披露した。

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 (パノラマパナマタウン / 写真:浜野カズシ)

 

夏のセミファイナル、最後を飾るのはLAMP IN TERREN。

 待ってましたと言わんばかりにフロアには大きな歓声と手が上がるも、「見えてるぞ!」とフロアをさらに煽る松本大(Vo&G)、サウンドでそれを盛り上げるメンバーの姿はいつも以上にエネルギッシュに映る。「今日のオーディションバンドを全部見させてもらいましたが、どのバンドも核がちゃんとしてて見ていて楽しかった」、「お客さんがいるからこそいいライヴができる、本当にありがとうございます」と、中原健仁(B)がオーディションバンドへの賛辞と会場に集まったお客さんへ感謝を述べた。タフなリズムと浮遊感のあるギターで紡がれる、広がりのある豊かなサウンドが会場をゆったりと包んでいく。メンバーが笑顔で曲を口ずさむ姿が随所に見られ、まるでバンドとオーディエンスが手を繋ぐような幸せな一体感が生まれた。最後の曲、"キャラバン"では始まりのカウントから会場、バンドが一体となってシンガロングし、多幸感に満ちた大団円となった。

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  (LAMP IN TERREN / 写真:浜野カズシ)

 東京編でシード権を獲得したのはYAJICO GIRL!

 ダンサブルで陽気なグルーヴと心にぐっと刺さるメロディの強さ、19歳という若さながらも堂々と、そして飄々とした独特のステージングに可能性を感じさせたことが選出の決め手となった。

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  ( 写真:浜野カズシ) 

大阪編でシード権を得たスノーマンとYAJICO GIRLは12月4日に渋谷WWWで行われるファイナルに出演。4ヵ月後のファイナルでどんな闘いが繰り広げられるのか、今後も目が離せない。なお、MASH FIGHT!へのエントリーは現在も受付中。この後、9〜10月のマンスリー審査の結果も踏まえた上で12月のファイナル出場者が決定するので、デビューをめざすアーティストは是非積極的に応募して欲しい。

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